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[ 過労死 ] NHK記者 佐戸未和(さどみわ)さんの労働時間を検証してみる。

相次ぐ過労死のニュース、事前に防げないのか。

電通高橋まつりさんの過労死のニュースに引き続き、NHKの女性記者 佐戸未和(さどみわ)さんの過労死のニュースも報じられています。

NHK女性記者、佐戸未和(さどみわ)さんの過労死が公表されました。

2013年の選挙報道を担当し、時間外労働時間は159時間。異常と言わざるを得ない時間外労働時間です。

一般的に社会人の平均勤務時間は1日7.5時間。
勤務日数を21日間と仮定すると、勤務時間は157.5時間となります。

今回報道されている佐戸さんの、時間外労働時間は159時間。

つまり、時間外労働時間だけで、一般的な社会人の勤務時間を上回っているのです。

当然、通常の勤務をこなした後の業務が「時間外労働」と定義されますので、一ヶ月で157.5時間の通常労働に加えて、時間外労働175時間を加えると、一月あたり累計316時間もの時間を、仕事に費やしていたことになります。

1ヶ月316時間働いてくださいと言われると、どんなスケジュールになるのか計算してみます。

1ヶ月に316時間もの仕事をこなそうとした場合、朝9時に会社に行って、残業をして夜21時に帰ってくると想定しても、それを約29日間も続けなければなりません。

この仮定で計算すると、休みが2日となりNHKが公表した休日数の2日と一致します。

しかし、記者業務は様々な場所を飛び回る仕事です。朝9時から、夜21時までという、規則正しいルーティーン業務のはずもなく、特に記者の場合、夜討ち朝駆けも必要となる仕事です。

しっかりと2日間休息をとったという事ではなく、労働時間を積み上げていって、後から机上で計算したら2日分の休みだったという事でしょう。

「朝9時から、夜21時までの業務を月に28日やってください。休みは2日だけです。」と言われたら、誰でも身体を壊してしまいます。今回の佐戸さん、それくらい異常な労働時間だと言えます。

私が、特に驚いたのがNHK担当局の「佐戸さんが(他の記者の勤務時間より)突出していたとは把握していない」との発言です。

半ば、開き直りともいえる発言にも聞こえます。一月に343時間も労働していて突出していないとは、それだけ異常な時間外労働が組織内で常態化していたという事でしょうか。

そして、NHKはなぜ3年以上経過したいま、この事実を公表したのでしょうか。

電通女性社員の「過労死」が報道される中、新たな悲劇を繰り返さないで欲しい。

当初NHKは、佐戸さんの遺族側の意向をくんで、公表を控えていたようです。

しかし、電通社員の過労自殺(2015年)で、世間に蔓延している身体を壊してまでも頑張りすぎる風潮に、一石を投じる覚悟をもっての公表だったのではないでしょうか。

あまり一般の方の個人名を出したくないのですが、今回はご遺族の方が「決して死を無駄にせず、新たな悲劇を繰り返さないで欲しい。」という覚悟を持って公表されたという事で、その様々な感情を総合的に判断したうえで、書かせていただきました。

今回の勇気をもった公表により、世間的な関心も高まっています。

その世論のうねりは、電通やNHKをはじめとした大企業の経営層にも届き、同じような悲劇を生まないように、ますます労働改革が進んでくことでしょう。

思い半ばで若くして、この世を去ることになった佐戸さんのご冥福を心よりお祈りしたいと思います。