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高速通信が特徴の5G通信ですが、スマホに「5G」と表示されているにも関わらず、通信速度が遅いと感じる人が多くなっています。
今回は、5Gなのに通信速度が遅いと感じている場合の、原因と対処方法について解説していきます。
タップできる目次
なぜ、5Gが遅いのか?
まず、前提として5G通信は全キャリアともに、ベストエフォート型の通信規格が採用されています。
ベストエフォート型とは、その時に可能な限り素早い通信速度を与えられますが、速度の保証はしませんというものです。
つまり、なにも障害がなく、すべて完璧に整った状態であれば、カタログに書いてある数値が期待できますが、実際問題としては、10%~15%前後の速度になる場合が多いようです。
各キャリアのホームページに書いてある5G通信速度の説明を参照します。
Docomoの説明
通信速度は送受信時の技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。ベストエフォート方式による提供となり、実際の通信速度は通信環境やネットワークの混雑状況に応じて変化します。
引用:NTT docomo
auの説明
対応機種は、対応する最大速度を記載しています。
工事等により一時的または一定期間の間、通信速度の低下、エリアの縮小が発生する場合があります。5G通信は電波の性質上、4G LTEと比べて屋内への電波が届きにくいためサービスエリア内であっても5G通信のご利用ではなく、4G LTE通信となる場合があります。
5G通信では対応機種のアンテナマークに「5G」と表示の場合でも、一部箇所では通話・通信時に4G LTEを使用するため、アンテナマークが「4G」になる場合があります。
引用:au
Softbankの説明
最大通信速度は受信時の技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。
ベストエフォート方式に基づくネットワーク設定を考慮した技術規格上の速度のため、回線の混雑状況や通信環境などにより、通信速度が低下、または通信できなくなる場合があります。
5Gサービスにおいては開始当初と比べ、今後の利用者の増加などに伴い実際の通信速度が低下することが予想されます。
引用:Softbank
以上のように、各キャリアともに5Gでも速度の保証はしない、カタログ通りの数値が出ないという事を、明確に示しています。
5G通信が遅い理由とは
5G通信は、すべての要素が4GLTE通信よりも優れているという、イメージ付けがされています。
しかし、上記引用したauの公式ホームページに記載されている通り、5G通信は万能ではなく、従来の4G通信よりも劣る点も存在します。
具体的には、下記の3点です。
- ひとつの電波塔のカバーエリアが狭い
- 障害物の影響をうけやすい
- 直進してしまう
遅い理由1:カバーエリアが狭い
引用:NTT docomo
最大の問題は、ひとつの電波塔のカバーエリアがとても狭い事です。
使用する周波数帯があがるほど、カバーエリアは狭くなります。
従来の4Gと比較すると、ひとつの電波塔がカバーできるエリアは、半分以下となっています。
そのため、5G電波と4G電波の境界線などでは、「5G」と表示されていても、実際は4G電波をキャッチしていることがあるため、遅いと感じる原因となる場合も多いです。
遅い理由2:障害物の影響をうけやすい
引用:楽天モバイル
これまでの4G電波はうねりながら、余裕をもって飛んでいました。そのため、障害物があっても、回り込んでスマホに電波を届ける事ができました。
しかし、5G電波は直進性が強く、障害物があった場合、回り込むことができません。
結果的に、スマホと5Gの電波塔との間に、障害物が多いほど、電波を正常にキャッチできず、「5Gが遅い」と感じる原因となってしまいます。
それでは、上記のような特徴をもつ、5G通信が遅いと感じた場合、具体的にどういった対策が有効なのでしょうか?
具体的に解説していきます。
5Gが遅い原因と対処方法
スマホに5Gマークが点灯して、電波をキャッチしているのに、速度が遅い場合は下記の対処方法をお試しください。
対処1:アプリやブラウザを再起動する
5G通信が遅いときには、必ずしも電波のせいだけではない可能性があります。
アプリや使用ブラウザに、一時的な軽微な不具合があり、通信が遅くなっている可能性も考えられます。
一度、アプリおよび使用中のブラウザを終了させて、再起動してみましょう。
結果、スムーズに5Gの高速通信ができるようになる可能性があります。
この方法でも、5G通信が遅い場合は、対処2にすすんでください。
対処2:モバイル通信をON/OFFにしてみる
5Gの通信が遅いときには、スマホと電波塔の間でなんらかのやりとりのエラーが発生している可能性があります。
その場合、一旦5G電波の繋ぎ直しをしてみることで、接続スピードが改善する場合があります。
一番早いのは、スマホのモバイルデータ通信をいったん切ってしまうことです。
そうすると、再度ONにすることで、新たにモバイルデータ通信が繋ぎ直しされます。
パケ詰まりなどの軽微な通信エラーが影響の場合、これだけで5Gの通信速度が確保できます。
この方法でも、5G通信が遅い場合には、対処3にすすんでください。
対処3:データ残量を確認してみる
いつも問題なく使えている場所で、急に、5Gの速度が出なくなった場合、契約しているギガ数を使い切ってしまっている可能性が考えらえれます。
契約しているキャリアのマイページにログインして、今月の契約ギガの残量を確認してみましょう。
もし、ギガを使い切ってしまっている場合には、追加容量購入や翌月からのプラン変更なども検討してみましょう。
この方法でも、5G通信が遅い場合は、対処4にすすんでください。
対処4:スマホを再起動してみる
ギガの残量も十分で、アプリなどを再起動、電波の繋ぎ直しをしても、5Gの速度が出ない時は、スマホを再起動してみましょう。
スマホを再起動すると、残存データ(キャッシュ)もクリアされて、電波も繋ぎ直されますので、5G速度がでるようになる可能性があります。
この方法でも、出来ない時は、対処5にすすんでください。
対処5:5Gをオフにしてみる
5Gの通信が遅いときには、電波塔の距離が、遠い位置でギリギリ電波をキャッチしている可能性があります。
その場合、5G通信であっても、速度が十分にでない可能性があります。
思い切って、5Gをオフにして、4GLTEで通信したほうが、安定して通信できるケースも多いです。
この方法でも、5Gが遅い場合は、対処6にすすんでください。
対処6:サーバーに問題がないか確認する
5G通信なのに遅い場合、相手側のサーバーに問題がある場合があります。
おもに、アクセスが殺到している、なんらかのエラーが発生している、など正しい通信ができない状態である可能性があります。
一度、別のWebサイトや、別のアプリを開いて、他の通信はうまくできるか確認してみましょう。
特定のアプリや、特定のWEBサイトだけ、通信が遅い場合には、5Gの問題ではなく、相手側のサーバーの問題の可能性が高いです。
この場合、相手側が問題を解決するまで、待つしかありません。
対処7:5Gの電波の種類を確認する
一言で5Gといっても、さまざまな電波の周波数帯があります。
・スマホが使える5G電波規格
・シムが使える5G電波規格
この両方が一致した5G電波しか、活用できません。
おもに、スマホを中古で調達して、格安SIMを使っている場合などは、この5G電波規格の問題が発生しやすくなります。
キャリアの5G対応マップは、スマホもSIMも、自キャリアの場合を想定しています。
SIMが電波に対応していても、スマホ自体が対応していないければ、エリアマップ内でも5Gの通信速度が出ない場合があります。
スマホ側・シム側の対応電波は、各メーカーのホームページで確認ができます。
もし、一致する電波が少なくて、5Gがしっかり使えていない場合には、機種変更やシムの乗り換えも検討してみましょう。