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iPhoneXSのほうがバッテリー持ちが悪い? Source:https://www.tomsguide.com/
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iPhoneXsのバッテリーもち(持続時間)が、iPhoneXより悪い?
Appleの公式ページでは、iPhoneXsはiPhoneXと比較してバッテリー持ちがいいと書いてあります。
しかし、Apppleの公式情報に反して、一部メディアでは「iPhoneXSはPhoneXよりもバッテリーが持たない」という記事が紹介されていました。
見出しを鵜呑みにすると、旧型iPhoneXのほうが電池持ちがいいのか?と思ってしまいますが、本当にそうなのでしょうか。
事の発端は、米レビューサイト「tom’s guide」が、ディスプレイの輝度や通信環境などすべて統一し、両端末に誤差のない設定で、何時間ネット閲覧ができるか検証をおこなった結果「iPhoneXSはPhoneXよりもバッテリーがはやく尽きてしまった(持たなかった)」というものです。
仮に、iPhoneXsのバッテリー持ちが、iPhoneXに劣るようであれば、Appleの公式ホームページでのiPhoneXsの紹介文である「iPhoneXより30分長い駆動時間」という文章は間違いという事になります。
電池持ちはユーザーにとって重要な部分なので、しっかりと検証していきたいと思います。
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iPhoneXsのバッテリーの絶対値から見ていきます。
Source:https://www.ifixit.com/
バッテリーには、電池を充電しておく為、あらかじめ定められた許容量があります。
単位はmAh(ミリアンペアアワー)で表され、このバッテリーの数値が大きいほど、本体にたくさんの電気を充電しておくことができます。
早速、バッテリー数値の比較ですがiPhone XSのバッテリー容量は2658mAh、対して、iPhoneXは2716mAhでした。
つまり、バッテリーの絶対値は旧型iPhoneXの値のほうが大きくなっています。ここまでは、実験結果の通りiPhoneXのほうがバッテリーの絶対値も大きいことが分かります。
Appleは絶対値で劣るiPhoneXSの何を根拠として、バッテリー駆動時間が長くなったと説明しているのでしょうか。
iPhoneXとiPhoneXSのディスプレイ素材は全く同じ為、原因ではない。
Source:Apple
バッテリー持ちに大きな影響を与えるディスプレイ素材ですが、iPhoneXSとiPhoneXは全く同じディスプレイスペックとなっています。
左側がiPhoneXSのもの、右側がiPhoneXのディスプレイ詳細です。
専門的な文章となっているので、すべて読む必要はありませんが、一字一句の違いもなく、数値まで全く同じことがわかります。
つまり、ディスプレイ性能はバッテリー消費量の誤差の原因ではないといえます。
iPhoneXSとiPhoneXにおけるCPUの違いが駆動時間の差か
iPhoneでバッテリー持ちを左右するのは、やはりCPUと言えます。
iPhoneXには「A11Bionicチップ+ニューラルエンジン」が、iPhoneXSには、「A12Bionicチップ+進化したニューラルエンジン」が搭載されています。
A12Bionicチップは、6つのコアで構成されていて、4つの効率コアが日常的な仕事を行い。残り、2つのコアが高度な負荷のかかる処理を行います。
iPhoneXと比較すると、iPhoneXSの高度処理担当の2つのコアは最大15%高速となり、日常処理を行う4つの効率コアは最大で50%の省エネを実現しています。
つまり、バッテリーの絶対値が少なくなったiPhoneXSが「30分長く持つ」という根拠は、A12Bionicチップの4つのコアの省エネ性能のアップにあったのです。
iPhoneXSのほうがアンテナ倍増の恩恵で通信速度も高速化。
iPhoneXSは、LTE通信電波の感受性もiPhoneXよりも高まっています。
これまでは、2×2MIMOテクノロジーが採用され2本のアンテナで通信されてきましたが、iPhoneXSは4×4MIMOテクノロジーが採用されています。
アンテナ数も2本から4本に倍増しています。
そして、QAMやLAAと呼ばれる最新技術も使われれ、データ通信が快適になっています。
アメリカのサイトGIZMODEが、通信速度のテストを行ったところ、通信速度の面ではiPhoneXSがiPhoneXよりもはるかに速い通信速度をたたきだしています。
アンテナの本数が増えると、電力の消費も多くなることが用意に想像できますが、そのような構造においてもバッテリー駆動時間が伸びているiPhoneXSは、やはり省エネ性能が高まっていると言えそうです。
iPhoneXSは、なぜiPhoneXより電池が持たないという結果になったのか?
今回、レビューサイトが行った実験が「何分ネット閲覧できるか?」という視点で行われたことが解決のカギとなります。
iPhoneXSがバッテリー持ちにおいてiPhoneXよりも優れているのは、日常処理を行う4つのコアの性能です(iPhoneXと比較して50%の省エネを実現している)。
日常処理とは、基本的にはバックグラウンドでの簡易的な通信などのことです。
今回耐久テストで行われたネット閲覧の場合は、日常処理を行う4つのコアだけでなく、2つの高性能コアの出番も大いにあったと考えられます。
ネットに出てくる様々な画像や動画は、高度な処理が必要になるものも多くありますので、省エネ性能の高まったコアがどれだけ稼働したかがポイントになってきます。
単純に待受け時間のみの実験など、省エネ性能が進化した4つの効率コアが主役となるテストであれば、また違う結果になると予想できます。
また、今回の実験結果においてはバッテリー持ちについても、僅か数分の差しかありませんでした。
各種性能が大幅にアップし、バッテリーの絶対値を小さくしているにも関わらず、iPhoneXと同等の長い駆動時間を実現しているiPhoneXSは、やはり優秀な端末と結論付けて良さそうです。