なぜ、田中角栄は中卒で 総理大臣になれたのか【令和に考察】

田中角栄さんといえば、日本を代表する政治家であり、中卒という学歴ながらも、総理大臣の地位にまでのぼりつめた人物です。

世間的には“ロッキード事件”が強烈な印象として残ってしまっていますが、今回フォーカスしたいのは、田中角栄さんの学歴と出世についての関係です。

なぜ、田中角栄さんは「中卒」という学歴ながらも東大出身のエリートとの総理大臣の椅子を巡るライバル対決に勝利し、一国の総理大臣にまで登りつめられたのでしょうか。

学歴関係なし、コンピューターのような圧倒的な記憶力。

田中角栄さんは、“コンピューター付きブルドーサー”と呼ばれるほど、緻密に計算をする頭脳をもっていました。

また、どんなに忙しい政治活動のなかでも必ず1日4時間勉強をしていたといいます。

国家予算の数字を暗記し一桁も間違わず、一度あった人間の顔は忘れず、官僚の家族構成、昔行った土地に住む人の事までしっかり覚えていたそうです。

つまり、学歴とは関係ない地頭(じあたま)のよさと圧倒的な努力量で成功の階段をのしあがっていったのです。

ブルドーザーと称されるほどの行動力。

田中角栄さんの行動力は凄まじいものがありました。目の前の課題をブルドーザーのように即断即決でパワフルに解決していきます。

その行動力は秀でており、一年生議員だった頃から、かゆいところに手が届き、細かいことにも気が回るということで、有力議員からもとても重用され、順調に出世の階段を登っていきました。

また、人気も絶大で戦後最年少39歳で郵政大臣に就任した際には、田中さんの姿をひと目見ようと人垣ができたといいます。

また、総理大臣に就任してすぐに、絶縁状態が続いていた中国との国交正常化は、田中角栄さんの最大の功績のひとつです。

田中さんの行動力がなければ、現在も中国と絶縁状態が続いていた可能性だってあります。

つまり、抜群の行動力・実行力の前に学歴の高い低いなどは意味をなさないのです。

陳情客の相談も即断即決!

田中角栄さんの自宅には連日陳情客でごった返しましたが、必要であれば、その場で電話をかけまくり即断即決で問題を解決していきました。

地域の治安、災害対応、就職・結婚の相談等、とにかくどんな事でも話を聞いてくれると評判だったようです。

「川が洪水で氾濫して困っている」と陳情に行けば、すぐに予算がついてダムが建設されたというエピソードも語られています。

相談した時には、後からやると有耶無耶にせず、眼の前でバシバシと解決している姿を見せられたら、学歴なんて関係ないですね!

臨機応変で柔軟な発想ができる。

田中角栄さんの頭は柔軟さも持ち合わせていました。特に、凄まじいのが東京タワーの建築時のエピソードです。

東京タワーが、建築基準法にひっかかり工事が進められないということを聞くと、すぐに解決させてしまったのです。

当時の担当大臣に、建築基準法をつくったのは”田中角栄”であることを伝えつつ「東京タワーは一般の建物ではないので、建築基準法の高さ制限の対象にはならない!」と論破し、見事に東京タワーの建築を開始させてしまったのです。

ちなみに、私達が見ているテレビの免許を放送局に交付したのも田中角栄さんであり、新幹線の敷設に大きく関わっているのも田中角栄さんです。

つまり、田中角栄さんには未来の日本を見通す先見性が備わっていたため、いま私達が当たり前に利用している「生活インフラの構築」に大きく貢献しているのです。

事実だけで述べると、”中卒の人”が構築したインフラを当たり前のように利用して生活しているのです。

つまり、物事をなすときには学歴は関係ないという勇気が湧いてきますね。

スピーチ(演説)の天才

田中角栄さんの魅力といえば、スピーチ(演説)のうまさが挙げられます。

これは、単に話す内容が綺麗にまとまっているだけのスピーチではなく、田中角栄さんが物事の本質を理解しているからこそ、要点をしっかり整理して、柔軟に人に伝えることができました。

時折、身近な例え話を交えてユーモアを交えて話すことで、聴衆を飽きさせず、いつも田中さんの演説には笑いや喝采などが溢れていました。

新幹線敷設に関するスピーチをしたときにも、魅力あふれる田中節が炸裂していました。

新幹線に関するスピーチ
赤字新幹線をつくっている田中が一番悪いやつだとそう言ったんで、わしは新幹線の竣工式に行かなかったんですよ。

 

ところがテレビが聞きに来たから「ご感想は?」なんて言ったから「(新幹線の敷設に)反対する奴は今度新幹線に乗せない法律をつくるつもりだ!」と言ったんだ。

 

どういう放送するかと思ったら、テレビは一番いいところだけ切り取って放送しないんです、あれまた、本当に放送したら大変なんだがね。(観客爆笑)

と、冗談とも本気ともつかない茶目っ気たっぷりの演説で聴衆を虜にしていました。

ちなみに、法律を完全マスターしている田中角栄さんは、議員立法により最も多く法律を成立させている人物です。メディアの前で「法律をつくるつもりだ」と、簡単に言える度胸と知性にも凄みを感じます。

その昔、トークの天才と言われた島田紳助さんの番組でも、田中角栄さんの演説が紹介されていました。

田中角栄さんの演説を見た紳助さんが「おもろい!」と、手放しで関心していたのも印象的でした。

(ロッキード事件後の演説にて)
「なに、できもしないことばかり言っちゃだめですよ!本当ですよ、私くらい苦労するとね、ホントのことが言えるようになるんです。」(観客爆笑)

 

(選挙演説中に雨が降り始めた)

「少々雨は降ってきましたが、雨が降ったくらいじゃ死にませんから、そのままやりましょう!」(観客拍手)

 

(国会について)

「議論しなくてもいいことは徹夜してやっていて、しなきゃならないことはやらないんだ。それは、国会の一部である。」

などと、包み隠さない率直な言葉で人の心を掴んでいます。

中卒の田中角栄 vs東大卒のエリート福田赳夫、ガチンコ勝負。

田中角栄さんを語る上で、最大のスポットライトシーンは、ライバルの福田赳夫さんとの自民党総裁選です。

佐藤栄作さんが総理大臣の職を退いた後には、年功序列の順番からいって“東大卒のエリート”福田赳夫さんが就任すると思われていました。

しかし、その流れにSTOPをかけたのが“中卒“の田中角栄さんです。総裁選は決選投票まで持ち越されましたが、結局東大卒のエリートに勝利して総理大臣の椅子に座ることになります。

普通に考えると、東大卒のエリートと中卒の人間が、権力闘争をした場合には、東大卒のエリートが勝利すると大方は予想すると思いますが、そうならないのがこの話の面白いところです。

あらゆる知識・人脈を駆使して田中角栄さんは水面下での戦いを制しているのです。

まとめ

学歴がなくても、努力と実力でのしあがり総理大臣にまでなった人物が田中角栄さんです。

一説では、頭がキレすぎるが故にアメリカに恐れられ、ロッキード事件によって権力から引きずりおろされたという見方もでているほどです。

昭和の時代にあって、遥か未来を見通し、リニアモータカーの実現や、インターネット隆盛も早い段階で予見していたといいます。

もし、田中角栄さんが「自分は中卒だから・・・」なんて口にしていたら、何もできません。

また、日本屈指のエリート集団である大蔵省のトップ就任時にも、

「私が田中角栄だ、小学校高等科卒業である。できることはやる、できないことはやらない。しかし、一切の責任はこの田中角栄が負う、以上!」

と、日本屈指の高学歴が揃う大蔵省の官僚達の前で、堂々と学歴まで宣言し、官僚の心を鷲掴みにしています。

つまり、学歴をコンプレックスにすることなく、いかんなく能力を発揮すれば、どこでも出世できるという素晴らしい前例をつくってくれた人物と言えそうです。

あらゆる思惑がうずまく政治の中枢である永田町でも中卒の人間が総理大臣にまで登りつめられるのだから、どこのどの会社でも頑張ればいい結果はついてくるといえそうです。

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