2025年最新 eSIM対応機種まとめ【iPhone/Android】デュアルeSIM徹底解説

「eSIM(イーシム)」とは?


それは、端末の内部にあらかじめ埋め込まれているSIMカード――Embedded SIMの略称です。


これまで主流だった“物理SIM”の差し替えはもう不要な時代です。

スマートフォンの端末操作だけで、キャリアのプラン契約や切り替えができてしまう、まさに次世代の通信技術です。

近年、このeSIM対応のスマートフォンが急増しており、最新モデルでは複数回線の同時利用も可能になってきました。

たとえば、プライベートと仕事用の番号を1台にまとめる――そんな使い方も、今や当たり前になりつつあります。

元Apple認定 iPhoneマスター 舘口
元Apple認定 iPhoneマスター 舘口

初心者の方でも読みやすいようにesim対応したiPhone一覧表や、ポイント注意点などを整理しているので、ぜひ参考にしてください。

✔️この記事でわかること

このページでは、今のスマホでeSIMを使えるか?をすぐに判断できるよう、最新の対応機種情報を一挙にまとめました。

この記事でわかること

  • 2025年最新のeSIM対応iPhoneが一覧でわかる
  • 「自分のスマホ」が対応してるか調べられる
  • デュアルSIM(eSIM×2)の使い方と注意点がすぐに理解できる
  • 「eSIMの始め方」が初心者でも迷わずできるようになる
  • 機種変更・eSIM再発行時の不安が解消される
  • 格安SIMへのeSIM乗り換え手順がイメージできる

eSIMとは?従来のSIMとの違いをわかりやすく解説

「eSIMって最近よく聞くけど、なんだか難しそう…」

そう感じる方も多いかもしれませんが、実はとても簡単シンプルです。

eSIM(イーシム)とは、端末に内蔵された“電子版SIMカード”のこと。


従来のように小さな物理SIMを抜き差しする必要がなく、スマホの画面操作だけで契約やプラン変更ができます。

オンライン手続きが即時反映

eSIMを活用すれば、SIMカードの配送を待つ必要もありません。

たとえば、スマホ手続したたその場で回線を切り替えたり、オンラインで格安プランに乗り換えたり――すべて即時・店舗不要で完了。

なお、通信速度や電波品質は物理SIMと同等なので、「eSIMだから遅い」といった心配は不要です。

また、多くのスマホはeSIMと物理SIMの併用=デュアルSIMに対応しており、1台で2つの回線を使い分けられます。

たとえば、プライベート用と仕事用、国内と海外用で使い分けるなど、より柔軟な通信管理が可能です。

「SIMってよくわからない」という方こそ、eSIMを活用することでスマホの手続きの自由度利便性が一気に広がります。

“eSIM”は日本語では「イーシム」と読みます。この記事ではeSIM対応機種というキーワードを中心に説明しますが、「eシム対応機種」と表記されることもあります。意味は同じなので、読み替えてください。

2025年最新のeSIM対応機種一覧

現在(2025年)、主要メーカーから発売されている多くのスマートフォンがeSIMに対応しています。

ただし、すべての機種が対応しているわけではないため、お使いのスマホが対応しているかどうかを事前に確認することが必須です。

ここでは、iPhoneと主なAndroidメーカー別に、日本国内で入手できる代表的なeSIM対応機種一覧をご紹介します。

iPhoneのeSIM対応機種一覧

iPhoneは、2018年発売の「iPhone XR」「iPhone XS」以降のモデルですべてeSIMに対応しています。

たとえば、iPhone 11・12・13・14・15・16シリーズや、iPhone SE(第2世代・第3世代)でも、eSIMが使えます。

更に、これらのiPhoneでは「eSIM(スマホ内に内蔵されたSIM)」のみならず「物理SIM(カードタイプ)」も利用できます。

最新のiPhone 16シリーズ(16/16 Plus/16 Pro/16 Pro Max/16e)も、もちろん対応しています。

  • 対応iPhone一覧(XR/XS以降)
    iPhone 16 / 16 Plus / 16 Pro / 16 Pro Max / 16e
    iPhone 15 / 15 Plus / 15 Pro / 15 Pro Max
    iPhone 14 / 14 Plus / 14 Pro / 14 Pro Max
    iPhone 13 / 13 mini / 13 Pro / 13 Pro Max
    iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max
    iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max
    iPhone XS / XS Max / XR
    iPhone SE (第2世代・2020年) / SE (第3世代・2022年)

※上記の iPhone XR/XS以降のモデルはすべてeSIM利用可能です。

iPhone7やiPhone8では、eSIMは使えません。

ただしキャリアから購入した端末はSIMロックがかかっている場合、他社のeSIMを利用するにはSIMロック解除が必要になる点に注意してください(例:ドコモで購入したiPhoneにauのeSIMを入れる場合など)。

ただ、アメリカで販売されているiPhoneは、物理SIMを差す場所がなく、eSIMしか使えないモデルになっています。海外版を購入する場合注意が必要です。

AndroidスマホのeSIM対応機種一覧(メーカー別)

Androidは、メーカーやモデルによって対応状況が異なるのが特徴です。

ただ、近年では、Google・Samsung・Sony・Sharp・OPPO・Xiaomiなど、

多くの人気ブランドが、新しいモデルに次々とeSIM機能を搭載するようになってきました。

以下に、日本国内で入手しやすい代表的なeSIM対応機種をまとめてご紹介します。

Google Pixel(グーグル)

日本で販売されているGoogleのPixelシリーズは、2019年発売のPixel 4以降のモデルからeSIMに対応しています。


たとえば、Pixel 4/4a、Pixel 5/5a、Pixel 6/6a/6 Pro、Pixel 7/7a/7 Pro、Pixel 8/8 Pro、Pixel Foldなど、国内で購入できるPixelは基本的にすべてeSIMが使えると考えて問題ありません。

ただし、SIMロック解除が必要な場合があるので、予め注意が必要です。

  • 対応Pixel一覧(Pixel 4以降・日本版)
    Pixel 8 / Pixel 8 Pro
    Pixel 7 / Pixel 7a / Pixel 7 Pro
    Pixel 6 / Pixel 6a / Pixel 6 Pro
    Pixel 5 / Pixel 5a (5G)
    Pixel 4 / Pixel 4a / Pixel 4a (5G)
    Pixel Fold
    ※Pixel 3 / 3a は日本版ではeSIM非対応(海外版のみ一部対応)

今後登場が予想される**Pixel 9シリーズ(2024年後半以降)**も、これまでの流れを見ればeSIM対応が継続される可能性が高いです。

なお、Pixel 3/3a(2018〜2019年発売)は、日本版ではeSIM非対応でしたが、海外版では一部対応していたケースもあります。

Pixelでは、1つのeSIMと1つの物理SIMを組み合わせたデュアルSIM運用が可能です。
たとえば「仕事用とプライベート用」など、2つの番号や通信プランを1台で使い分けられます。

さらに、Pixel 7以降 × Android 13以降の組み合わせでは、
「MEP(Multiple Enabled Profiles)」という仕組みにより、
1つのeSIMチップで2回線を同時待受できるようになりました。

対応キャリアはまだ限られますが、今後は「2つのeSIMだけでデュアルSIM」が当たり前になる可能性も高まっています。

Samsung Galaxy(サムスン)

SamsungのGalaxyシリーズでは、2022年秋冬モデル以降からeSIM対応が本格化しています。

S20/S21/S22などの旧モデルは、海外版ではeSIM対応していたものの、日本版では機能が無効化されていたケースが多く、実質的には非対応でした。

下記のモデルから、日本国内モデルでもeSIMが利用可能になっています。

  • 2023年発売のGalaxy S23シリーズ以降(S24/S25シリーズ含む)
  • 折りたたみ型のGalaxy Z Fold4 / Z Flip4以降
  • 一部のミドルレンジモデル(例:Galaxy A23 5G以降)


Galaxyユーザーの方が、国内でeSIMを使いたい場合は「Galaxy S23以降」が安心の目安となります。

  • Galaxyの主な対応モデル
    Galaxy S23 / S24 / S25 シリーズ(Ultra含む)S23以降の各世代フラッグシップ
    Galaxy Z Fold4 / Z Fold5 / Z Fold62022年以降の折りたたみ(Fold)シリーズ
    Galaxy Z Flip4 / Z Flip5 / Z Flip62022年以降の折りたたみ(Flip)シリーズ
    Galaxy A23 5G / A25 5G / A54 5G / A55 5G2022年〜2024年の一部ミドルレンジ

※Galaxyの場合、モデルや販売国によってeSIMの有無が異なる場合があります。例えば同じ名前の機種でも、日本版のみ非対応だったケースもあるため、購入時に公式サイトのスペック欄で「eSIM」の記載を確認すると確実です。

Sony Xperia(ソニー)

SonyのXperiaシリーズでは、2021年からeSIM対応モデルが登場し始めました。

最初に話題になったのは、ミッドレンジモデル「Xperia 10 III Lite」

2021年に楽天モバイルなどから発売され、日本で初めてeSIMに対応したXperiaとして注目されました。

その後、2022年発売の**Xperia 1 IV(マークフォー)を皮切りに、

  • ハイエンドのXperia 1シリーズ
  • 小型ハイエンドのXperia 5シリーズ
  • ミッドレンジのXperia 10シリーズ

といった主要モデルでも、eSIM対応が標準化されるようになりました。

つまり、「Mark IV(4)」以降のモデル(V=5、VI=6を含む)なら、
基本的にeSIMが使えると考えてOKです。

  • Xperiaの主な対応モデル
    Xperia 1 IV / 1 V / 1 VI(※Mark IV以降の1シリーズ)
    Xperia 5 IV / 5 V(※Mark IV以降の5シリーズ)
    Xperia 10 IV / 10 V / 10 VI(※Mark IV以降の10シリーズ)
    ※参考: 上記以外では「Xperia 10 III Lite」(2021年発売・楽天版)もeSIM対応でした。逆にハイエンドのXperia 1 III / 5 III(2021年発売モデル)は非対応だったため注意が必要です。

SHARP AQUOS(シャープ)

国内メーカーのSHARPも、近年多くのAQUOSスマートフォンでeSIMに対応しています。

まずハイエンドモデルでは、「AQUOS R7(2022年発売)」以降がeSIM対応となっており、AQUOS R8/R8 pro、最新のR9までしっかり対応しています。

スタンダードモデルのAQUOS senseシリーズも、「sense6(2021年)」以降でeSIM対応

ただし、docomo版のsense6だけは非対応なので注意が必要です。以降のsense7/sense8/sense9は、すべて対応しています。

また、廉価モデルのAQUOS wishシリーズ(wish/wish2/wish3/wish4)も基本的にeSIM対応

ただ例外があり、docomo版のwish2は非対応となっています。

さらに、軽量ハイスペックモデルのAQUOS zero6(2021年)や、シニア向けのSimple Smartphone 6/7
au向けのBASIO active2など、幅広いラインナップでeSIMが使えるのもSHARPの特徴です。

  • AQUOSの主な対応モデル
    AQUOS R7 / R8 / R8 pro / R92022年以降のハイエンド
    AQUOS sense6 / 6s / 7 / 8 / 92021年以降のスタンダードモデル(※sense6のdocomo版SH-54Bは非対応)
    AQUOS sense4 lite2020年発売の廉価モデル(※楽天モバイル版、初期からeSIM対応)
    AQUOS wish / wish2 / wish3 / wish42021年以降のエントリーモデル(※wish2のdocomo版SH-51Cは非対応)
    AQUOS zero62021年 SoftBank版ハイスペックモデル(eSIM搭載)
    Simple Smartphone 6 / 7(シンプルスマホ)・BASIO active2シニア向けモデル(いずれもeSIM対応)

OPPO(オッポ)

中国メーカーのOPPOも、日本向けモデルの一部でeSIMに対応しています。

特に人気の高いOPPO Renoシリーズでは、

  • Reno5 A(2021年発売)※Y!mobile版は一部非対応
  • Reno7 A(2022年)
  • Reno9 A(2023年)
  • Reno10 Pro 5G(2023年末発売)

といったモデルがeSIM対応です。

そのほかのシリーズでは、スタンダードモデルのOPPO Aシリーズも一部対応しており、

  • A73(2020年)
  • A55s 5G(2021年)
  • A79 5G(2023年)
    などが該当します。

また、ハイエンド機種のOPPO Find X3 Pro(2021年発売/ソフトバンク取り扱い)もeSIMに対応していました。

ただし、OPPOはモデルや販売キャリアによってeSIM対応の有無が異なるため、購入前には公式サイトや販売元の情報を確認するのが安心です。

  • OPPOの主な対応モデル
    OPPO Reno5 A(※Y!mobile版の一部非対応) / Reno7 A / Reno9 A / Reno10 Pro 5G
    OPPO A73 / A55s 5G / A79 5G
    OPPO Find X3 Pro(※国内発売のFindシリーズではX3 Proが対応)

Xiaomi(シャオミ)

中国のXiaomi(シャオミ)も、日本向けスマホの一部でeSIMをサポートしています。

対応機種はまだ多くありませんが、着実にラインナップが増えています。

ハイエンドモデルでは、

  • Xiaomi 12T Pro(2022年発売)
  • Xiaomi 13T/13T Pro(2023年グローバルモデル/日本発売も期待)

これらがeSIM対応機種として注目されています。

さらに、サブブランドのRedmiシリーズでは、

  • Redmi Note 10T(2021年/ドコモから発売)※当時では珍しいeSIM対応の格安機
  • Redmi Note 11 Pro 5G
  • Redmi 12 5G(最新モデル)

など、ミドルレンジ機でもeSIM対応モデルが登場しています。

また、国内未発売を含めれば、MiシリーズやXiaomi Pad(タブレットのセルラー版)など、

他にもeSIM対応製品は存在しますが、日本国内で公式に購入できるモデルとしては上記が代表的です。

その他の主なeSIM対応スマートフォン

その他のeSIM対応端末と注意点(まとめ)

楽天モバイルが販売するRakuten Hand / Hand 5G、Rakuten Mini、Rakuten BIGなどの端末は、eSIM専用またはeSIM対応機種として登場しました。

中でもRakuten Mini(2019年発売)は、完全eSIM専用スマホとして注目を集めました。

そのほか、京セラ製スマホではTORQUE G06(2022年 au発売)、DuraForce PRO/EX(法人・海外モデルの国内版)、DIGNO SX3(2022年 Y!mobile向け)などがeSIM対応。

FCNT(旧富士通)製のarrows We(2021年発売)SIMフリー版のみ対応しています(※ドコモ版/au版は非対応)。

また、スマホ以外ではiPad(2018年以降のPro/Air/miniや無印 第7世代以降)やSurface Pro LTEモデルなどの一部Windows PC、モバイルルーターもeSIMに対応していますが、本記事では詳細は割愛します。

eSIM対応か確認する方法

  • スマホの「設定」内に「モバイル通信プランを追加」「eSIM」といった項目があるかチェック
  • メーカー公式サイトや製品ページで「eSIM対応」と明記されているか確認
  • 併せて、使いたい通信会社がeSIMに対応しているかも確認が必要です

対応キャリア・格安SIM(2025年現在)

大手4社(ドコモ/au/ソフトバンク/楽天モバイル)に加え、

IIJmio、mineo、UQモバイル、Y!mobile、povo、LINEMO、ahamo、日本通信SIM、HISモバイル、J:COMモバイル、NUROモバイルなど、多くのMVNOでもeSIMが利用可能になっています。

デュアルeSIMとシングルeSIMの違いとは?

eSIM対応スマホには、大きく分けて「シングルeSIM」「デュアルeSIM」があります。

これは、“同時に使えるeSIMの数”の違いです。

シングルeSIMは、eSIMを1回線のみ有効化できるタイプで、対応端末の多くは物理SIMとの組み合わせ(eSIM+物理SIM)で2回線の同時待受が可能です。

一方、デュアルeSIMは、2つのeSIMを同時にアクティブにできる機種のことで、物理SIMなしでも「eSIM+eSIM」で2回線を同時に使うことができます。

たとえば、iPhone 13以降やPixel 7以降の一部Androidでは、このデュアルeSIMに対応しており、音声用とデータ用でeSIMを使い分けたり、日本の番号を保持しながら海外eSIMを追加して旅行先でも同時に使うといった柔軟な使い方が可能です。

ただし、すべての機種がこの機能に対応しているわけではないため、購入前に「デュアルeSIM対応」かどうかを確認しておくと安心です。

なお、「デュアルSIM対応」と「デュアルeSIM対応」は混同しやすいポイントですが、前者は物理SIM+eSIMなど、2枚のSIMを同時に使える仕様全体を指します。

一方、後者はあくまで“eSIMを2つ同時に”使える機能です。

また、iPhoneなど一部の端末では複数のeSIMプロファイル(例:iPhoneで最大8件)を保存でき、必要に応じて切り替えることもできますが、同時に使えるのは2回線までという点も覚えておきましょう。

eSIMのメリット・デメリット

メリット

  • オンラインで即時開通・切替が可能
  • SIMの抜き差しが不要で手間いらず
  • 複数回線を1台で管理できる
  • 海外利用がスムーズ
  • 端末設計の自由度・耐久性が向上

デメリット

  • 機種変更・端末紛失時は再発行手続きが必要
  • プロファイルを削除すると復元できない
  • すべての通信会社・プランが対応しているわけではない
  • 初期設定にはネット環境が必要
  • SIMロックがあると使えない場合も

続いて、eSIMを実際に使うことで得られるメリットと、注意しておきたいデメリット(欠点)を整理します。

筆者自身がeSIMを利用して感じたポイントや、一般的に言われている利点・欠点を検証します。

eSIMを使うメリット

オンラインで即時開通・切替が可能

eSIMは物理SIMのようにカードの受け取りや郵送を待つ必要がなく、ネットで申し込んだ後にQRコードを読み取るだけでその場で開通。格安SIMへの乗り換えも自宅で完結し、最短で数分〜数十分で利用開始できます。

SIMの抜き差しが不要で手間いらず


データプランの変更や回線追加の際も、SIMトレイを開ける必要がなく、スマホの設定だけで完了。SIMピンの紛失や物理カードの差し替えによるトラブルとも無縁です。

複数回線を1台で管理できる

eSIM対応スマホなら、仕事用とプライベート用など複数の番号を1台で使い分け可能。物理SIM+eSIMの組み合わせや、iPhone 13以降ならeSIM×2の同時利用も可能で、障害時のバックアップ回線としても便利です。

海外利用がスムーズ

出発前に海外eSIMをアプリで購入・設定しておけば、現地に着いてすぐ通信可能。SIMカード購入やWiFiレンタルも不要で、カード紛失の心配もありません。荷物を減らしつつスマートに通信できます。

端末設計の自由度・耐久性が向上


eSIMは内部実装のため、将来的にSIMスロットが不要になれば、スマホの軽量化や防水性向上、大容量バッテリーの搭載にもつながります。米国版iPhoneではすでに物理スロットが廃止されています。

eSIMのデメリット・注意点

機種変更・端末紛失時は再発行手続きが必要


物理SIMは差し替えるだけで済みましたが、eSIMは端末に書き込む形式のため、新しいスマホで使うには再発行が必要です。マイページからQRコードを再取得し、新端末で再設定する流れになります。スマホを紛失・故障した場合も同様で、SIMの“移動の手軽さ”は物理SIMの方が上です。

プロファイルを削除すると復元できない


eSIMの通信情報(プロファイル)は一度削除すると元に戻せません。特にプリペイドeSIMは再ダウンロード不可なケースも多く、容量が残っていても削除すれば失効します。契約中の回線でも、再利用にはQRコードの再発行が必要なので、削除・初期化前には注意が必要です。

すべての通信会社・プランが対応しているわけではない


大手キャリアや多くのMVNOでeSIMは提供されていますが、一部ではまだ未対応だったり、音声SIMだけ対応・データ専用は非対応といったプランの違いもあります。事前に「その回線・そのプランがeSIM対応か」をチェックしておく必要があります。

対応端末が限られる

古い機種や低価格帯スマホではeSIM非対応のものがあり、利用には対応端末が必須です。とはいえ2025年現在、ミドルレンジ以上の新機種はほぼ対応しており、今後は対応端末の不足は減っていくと見られます。

初期設定にはネット環境が必要


eSIMの開通にはWi-Fiなどのネット接続が必要です。もしその端末しか手元にない場合、「SIMが使えないのにネットもない」状態になるリスクがあります。事前に別の回線やWi-Fiを確保しておくのが安心です。

SIMロックがあると使えない場合も

eSIMだからといってSIMロックが解除されているわけではありません。キャリアで購入した端末にはロックがかかっていることがあり、他社eSIMを使うにはロック解除が必要です。iPhoneは基本的にSIMフリーですが、Androidは解除手続きが必要なことが多いので注意しましょう。

その他:体感の違いやバッテリー消費など


「eSIMにしたら電波が弱い気がする」という声もありますが、基本的に通信品質に差はありません。また、デュアルSIM運用時はごくわずかにバッテリー消費が増える傾向がありますが、これは物理SIMでも同様で、eSIM特有の問題ではありません。

eSIMを使うまでの流れ・設定方法【開通手順と注意点】

最後に、実際にeSIMを利用開始するまでの一般的な手順を確認しておきましょう。初めてeSIMを使う方でも迷わないよう、準備から開通までの流れと注意点をまとめます。

簡単な手順BOX

その1スマホがeSIM対応か確認する

利用したい通信会社でeSIMを申し込む

QRコードをスマホで読み取る

eSIMプロファイルをダウンロード・インストール

APN設定(必要な場合のみ)

開通完了・動作確認

自分のスマホがeSIM対応か確認する

まずはお使いの端末がeSIMに対応しているか確認しましょう。本記事の対応機種一覧やメーカーの公式サイトが参考になります。
iPhoneの場合:「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」が表示されていれば対応端末です。
Androidの場合:「設定」→「ネットワーク」や「SIM管理」などに「eSIM追加」や「モバイルプランのダウンロード」などの項目があれば対応しています。
※キャリア購入端末では、他社のeSIMを使うためにSIMロック解除が必要な場合があります(キャリアのWebサイトでIMEI入力して手続き可能)。

利用したい通信会社でeSIMを申し込む

希望のキャリア(大手・MVNOなど)のWebサイトでeSIM対応プランを選び、申し込みます。新規・MNPいずれも物理SIMと同じ流れです。
申し込みが完了すると、eSIMプロファイル用の「QRコード」がメール等で届きます

(これがeSIMを発行・登録するためのアクティベーションコードになります)。

QRコードをスマホで読み取る

eSIMを設定するスマホと、QRコードを表示する別の端末(または紙に印刷)が必要です。
※ただし、iOS17以降のiPhoneならスクリーンショットからQR読み取りも可能です。
【iPhoneの場合】:「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」でカメラが起動。QRコードを読み取れば登録完了。iOS17以降なら「写真を開く」からスクショを選んでもOK。
【Androidの場合】:機種により異なりますが、「設定」→「ネットワーク」や「SIM管理」などのメニューから「モバイルプランを追加」または「QRコードを読み取る」を選び、案内に従います。

eSIMプロファイルをダウンロード・インストール

QRコードを読み取ると、端末がeSIMプロファイル(契約情報)を自動でダウンロード・追加します。
完了後、回線名や用途(通話/データ)を選択し、2回線使う場合は優先回線の指定も行います。

APN設定(必要な場合のみ)

多くのキャリアでは自動で設定されますが、一部の格安SIMではAPN(接続情報)を手動入力する必要があります。
設定後に通信できない場合は、キャリアから案内されたAPN情報を確認・入力してください。iPhoneではVoLTEや5Gの設定も確認すると安心です。

開通完了・動作確認

アンテナマークやキャリア名が表示され、ネットや通話ができれば開通完了です。実際にWebページを開いたり、発着信を試して確認しましょう。
※うまくいかない場合は、再起動することで解消されることがあります。

トラブル時の注意点

  • QRコードが読み取れない:有効期限切れや通信エラーの可能性。再発行を申請しましょう。
  • プロファイルを削除すると再利用不可な場合あり(特にプリペイドeSIM)。初期化・削除は慎重に。
  • 通信できないとき:ネット接続を確認、APN再設定、またはサポートに問い合わせを。

ポイント:事前にQRコードの表示手段とWi-Fi環境を用意しておくとスムーズに進みます。

以上が一般的な手順となります。一度設定してしまえば物理SIMと同じように使えますので、eSIMの便利さをぜひ体験してみてください。

よくある質問(FAQ)

最後に、eSIMに関してユーザーから寄せられがちな疑問をQ&A形式でまとめました。

自分のスマホがeSIM対応かどうか、一番簡単に確認する方法は?
端末の設定メニューを見る方法が手軽です。iPhoneなら「設定 > モバイル通信」を開き、「モバイル通信プランを追加」というボタンがあればeSIM対応です。Androidも機種により名称は異なりますが、「ネットワーク設定」や「接続設定」で「eSIMを追加」や「SIMをダウンロード」といったオプションが表示されれば対応しています。表示がなくても対応しているケースもあるので、確実にはメーカー公式の製品ページやマニュアルで「eSIM対応」の記載を探すとよいでしょう。この記事の前半で紹介した対応機種一覧も参考にしてください。
iPhoneではeSIMを何枚まで入れられますか?また同時に何回線使えますか?
iPhoneの場合、最大で8つ以上のeSIMプロファイルを本体に保存しておくことができ、同時に2つの回線をアクティブにできます。実際、iPhone XS/XR以降は複数のeSIM設定を切り替え可能で、iPhone 13以降はデュアルeSIM(2回線同時待受け)対応となりました。例えば海外旅行のたびに各国のeSIMを追加していけば、必要に応じてそれらを切り替えて使えます。ただ同時に待受けできるのは2回線までなので、3つ以上の回線を一度に使うことはできません。2つのeSIMを同時利用する場合は、片方を主回線(音声通話やSMS)、もう片方を副回線(データ通信専用など)といった形で設定できます。
Androidスマホでも2つのeSIMを同時に使えますか?
ほとんどのAndroidスマホは現状「シングルeSIM対応」で、eSIMを同時利用できるのは1回線までです。Androidの場合、デュアルSIM機種でも「eSIM + 物理SIM」で2回線という形が一般的です。ただし例外として、Google Pixel 7/7 Pro以降(Android 13~)はMEP技術により1つのeSIMで2回線同時待受け(デュアルeSIM)が可能となっています。またSamsungのGalaxy S23シリーズなど一部新モデルでもデュアルeSIM対応の報告があります。このように徐々にAndroidでも2つのeSIMを使える機種が出始めていますが、2025年現在では主流ではありません。大半のAndroidユーザーはeSIM+物理SIMのデュアルSIMで2回線運用する形になります。
Androidスマホでも2つのeSIMを同時に使えますか?
ほとんどのAndroidスマホは現状「シングルeSIM対応」で、eSIMを同時利用できるのは1回線までです。Androidの場合、デュアルSIM機種でも「eSIM + 物理SIM」で2回線という形が一般的です。ただし例外として、Google Pixel 7/7 Pro以降(Android 13~)はMEP技術により1つのeSIMで2回線同時待受け(デュアルeSIM)が可能となっています。またSamsungのGalaxy S23シリーズなど一部新モデルでもデュアルeSIM対応の報告があります。このように徐々にAndroidでも2つのeSIMを使える機種が出始めていますが、2025年現在では主流ではありません。大半のAndroidユーザーはeSIM+物理SIMのデュアルSIMで2回線運用する形になります。
eSIMを使うために料金は追加でかかりますか?発行手数料などは?
eeSIMの利用自体には追加料金はかかりません(通信プランの月額料金のみ)。
ただし、初回の契約事務手数料再発行時の手数料が発生することがあります。
大手キャリアでは発行・再発行が無料のことが多いですが、一部MVNOでは発行料が数百円(例:mineoは440円)かかる場合があります。また、他社からの乗り換え時は契約事務手数料(約3,300円)が必要なケースもあります(キャンペーンで無料のこともあり)。

「導入後の利用は無料、発行や再発行の有無はキャリアによる」と覚えておくとよいでしょう。
eSIM対応スマホだけど、無理にeSIMにしなくても物理SIMのまま使えますか?
はい、もちろん物理SIMのままでも使えます。 eSIM対応スマホはあくまで「eSIMも使える」だけで、必ずeSIMを使わなければいけないわけではありません。日本版のほとんどのeSIM対応スマホはnanoSIMスロットも備えたデュアルSIM仕様なので、物理SIM1枚だけ入れて運用することも全く問題ありません。特にキャリアショップで契約する場合など「とりあえず今は物理SIMで契約し、後から必要になればeSIMに切り替える」ということも可能です。自分の使い方に合わせて、物理SIMとeSIMのどちらを利用するか選択できますので、eSIM対応機種だからと言ってプレッシャーに感じる必要はありません。
eSIMを使っていて機種変更する場合、電話番号はちゃんと引き継げますか?
電話番号や契約は引き継げますが、移行作業が必要です。機種変更時に現在利用中のeSIMを新しいスマホへ移すには、基本的にキャリアでの再発行手続きを行います。手順としては、キャリアの会員ページやアプリで機種変更に伴う「eSIM再発行」を申請→新しい端末に表示されたQRコードを読み込む、といった流れです(初回と同様の手順)。iPhoneからiPhoneへの機種変更なら「eSIMクイック転送」という便利な機能が使える場合もあります。これは旧iPhoneから新iPhoneへ、物理SIMを抜き差しする感覚でBluetooth経由でeSIMプランを転送できる仕組みです。ただし対応キャリアや条件が限られるため、一般には再発行QRコードでの移行が主流です。いずれにせよ、機種変更後も同じ電話番号・プランをそのまま利用継続できますので安心してください。
Apple WatchなどスマートウォッチでもeSIMは使えますか?
はい、使えます(一部モデルのみ)。 Apple Watchのセルラー(GPS+Cellular)モデルにはeSIMが内蔵されており、iPhoneと連携して電話や通信が可能です。例えばApple Watch Series 3以降のCellular対応モデルでは、iPhoneの追加プランとしてeSIMを設定できます(ナンバーシェア等のサービスを利用)。また、Android系でもセルラー対応のスマートウォッチ(Galaxy WatchやHUAWEI Watch等)はeSIMを搭載しています。ただしスマートウォッチ単体で電話番号を持つには対応する通信サービス契約が必要であり、キャリアによって提供状況が異なります。まずはお使いのスマートウォッチがセルラー対応か確認し、利用中のキャリアがそのサービス(例えば「ワンナンバーサービス」など)を提供しているか確認してみてください。

以上、eSIM対応機種の最新情報から基礎知識、活用方法まで解説しました。

eSIMはまだ移行に不安を感じる方もいるかもしれませんが、その便利さ・柔軟さから今後ますます普及が進む技術です。

実際に使ってみると、オンラインで即開通できる手軽さや、物理的なSIMカードが不要になる快適さに驚くでしょう。

ぜひ本記事を参考に、ご自身のスマホでeSIMを試してみてください。きっとスマホ活用の幅が広がるはずです!

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